インタビュー|26歳でピアノを始め、楽譜オタクになったろわさんが語る推し楽譜の世界
タグ: #ピアノレッスン体験談, #大人
最終更新日時: 2023年11月10日
はじめに
お嬢シスによるピアノレッスンを楽しむ人へのインタビューです。
今回は、楽譜愛がすごい、ろわさんへのインタビュー!
普段のツイートからも楽しいお人柄が伺えますが、非常に楽しいインタビューの時間を過ごすことができました。ぜひ、ご期待ください。
ろわさんプロフィール
インタビュー:大人になってからピアノを始めたろわさん
今日はよろしくお願いします!まず、ろわさんのピアノ遍歴を教えてください!
よろしくお願いします!私は2020年の9月、26歳でピアノを始めました。
母がピアノを弾く人で、家にはアップライトピアノがありましたが、楽譜を見ながら弾くことはありませんでしたね。でも、母のことはかっこいいと思っていました。
子供の頃はヤマハでエレクトーンを少しだけ習っていましたが、当時は練習もしなければ、真面目にレッスンにも行かない感じでした。弟を影武者に使ったりもしていました(笑)。
母は昔、ピアノの先生になりたかったそうです。しかし、家庭の関係で諦めざるを得なかった。もし私にやる気があったら、教えてくれたかもしれませんが...。当時は続かなかったですね。
子供の頃の習い事って納得感ないと続かないですよね。大人になってから、ピアノを始めたきっかけはなんでしたか?
大学生になって一人暮らしを始めて。ピアノを始める2−3年前に、電子ピアノの存在を知りました。なんか欲しくなって、中古で数万円で購入しました。そのときは、全然弾けなかったから、ちょっと触ってみて、音が出るのを楽しむという感じでしたね。
あとはYouTubeのクラシック曲や、弾いてみた動画の影響もあるかもしれません。チャイコフスキーの『花のワルツ』とか、『金平糖の精の踊り』とかが特に好きで、よく見ていました。
今の先生との出会いは大手の教室の体験レッスン。曲の好みは違うけど、レッスンは楽しい
今の先生はどうやって探したんですか?
現在は大手の教室でレッスンを受けています。体験レッスンに行って、入会しました。
先生は短調の曲が好きなんですけど、私は真逆で、長調の曲にたくさん挑戦したいタイプ。曲の好みは合わないけど、レッスン方針は良い感じです。やりたい曲を選んで演奏させてくれるし、「その曲私できますか...?!」という、少し難易度の高い曲を勧めてくれることもあります。
例えば、最近先生から勧められた曲は、メンデルスゾーンの『ロンド・カプリチオーソ』、ショパンの『ノクターン15番Op.55 No.1』。私の選曲だと、ドビュッシー『アラベスク1番』、エルガー『愛の挨拶』とかになりますね。
あ、でも、ショパン『ワルツ第7番』は短調だけど、母が昔弾いていて、かっこいいと思っていたので弾きました。
最近習ってる曲はなんですか?
ラヴェル『ボロディン風に』を習っています。私が、「いつかラヴェルがやりたい!」って言っていたら、先生が「次これやってみようか」と勧めてくれました。
好きな作曲家や憧れの曲はありますか?
ショパンが好きです。あと、ラヴェルは難しくて弾ける曲が少ないけど聴くのが好きです。憧れの曲は、ショパンの『バラード4番』と、
ラヴェルの『ラ・ヴァルス』です。
大人の場合、最初はどういう流れでピアノレッスンが始まるんですか?
まず初めに、自分がどういうレベルかを見てもらいます。楽譜はこれくらいしか読めないとか。
私の習っているところでは、バイエル、ツェルニー、ハノンなどよりも、楽しく弾くことを優先し、弾きたい曲のみを習うことも多いです。生徒がやりたいと言わなければ基礎をやらないこともあると思います。
私は初級者向けのクラシック曲を毎週1曲ずつやっていました。『エリーゼのために』、『アヴェ・マリア』とか。人によって勧められる曲が違うと思います。レッスンは月3回、一回30分で、早いと2回で1曲終わる感じです。
今後どういうレッスンを受けたいですか?
やっぱり個人の先生に習ってみたいです。今の30分のレッスンだと少し物足りないし、もっと長めの個人レッスンを受けてみたいです。以前、個人の先生のホームページを見たことがあったのですが、人気でいっぱいで、諦めてて…。
大手の教室では、大人で初心者だと、基礎を教えるというよりも、楽しさを優先してくれる感じ。なので、ちょっと線引きを感じることがあるんです。完璧じゃなくてもいいって思われてるのかもしれない。
私の練習が足りないだけかもしれませんが、でも上手くなりたいレベルとか、目指すステージとかも聞いてもらえたら嬉しいなぁって思います。弾きたい曲のレベルやステージが変わったら、受けたいレッスンをしてくれる先生にも習ってみたくなります。もっと上手くなりたいです!
ただ、個人の先生のホームページを見ても、口コミとかもなくて、信頼できるかどうかわからないから、先生探しはちょっと難しいです。
練習はやる気。楽譜を見ながら弾く練習中。♭調の曲と♯調の曲を続けて弾くと頭がバグりそうになる
好きなのに弾けない曲があったらどうしますか?
やる気しかないです。夜中に泣きながらでも練習してます。私は「絶対に弾けるようになってやる!」って思っちゃうんですね。
最近は『ロンド・カプリチオーソ』でそういう状態に陥っていました。もともとすごく背伸びをした選曲で、弾けないパッセージばかりだったんですけど、しつこく練習しましたね。メトロノームも使ってます。
一曲を弾けるようになるのに、どれくらい時間がかかりますか?
曲の長さや難易度に左右されますが、だいたい、1ヶ月で譜読み練習が終わる感じ。
最近は、「数ページのまとまりや、全体を浅く遅く通して弾く」を繰り返して、だんだん精度を上げながら譜読みを進めるようにしています。ある程度曲として弾けるようになるには2、3ヶ月は欲しいですね。
私は暗譜しないと弾けないんですが、先生から「耳で覚えてから弾くのはよくない」と言われていて、楽譜読めるようにならなきゃなあ、と思ってます。それで、今は楽譜を見ながら弾けるように練習中です。初心者向けの曲を毎日初見しています。なかなか成果が感じられないですが…。
発表の機会はどれくらいありますか?
教室の発表会には年に1回参加しているのと、Twitterで知り合った人が関西のピアノサークルを主催していて、そちらの発表会に誘ってもらっています。
演奏動画はこちら
実は、地元にはピアノ友達が一人もいなくて、ネットでしか交流していません。
今年は、ショパンのノクターン1曲と、シャミナードの無言歌から1曲を演奏する予定です。
最近習っていると言ってたラヴェルの曲は…?
私、♭調の曲と♯調の曲を続けて弾くというのができなくて。混乱してしまって、どうしてもうまく弾けなくなるんです。「この音はフラットだったはずなのに…!?」と、ちょっとバグってしまう感じで。
なので、発表会のときはどちらかの調の曲に統一していて、検討した結果この2曲になりました。
言われてみるとそれ、私もよくあります。バグりますね。
楽しみ方は人それぞれ。楽譜が大好きな楽譜オタク。推し楽譜について語る
何が楽しくてピアノを続けていますか?
新しい曲を知るのが好きです。そして、曲を弾けるようになるまでが一番大変で、楽しいです。聴いていただけの憧れの曲を、いつの間にか自分が弾けるようになるのが、本当に楽しいです。
あと、私楽譜が好きなんです。もう、愛してます。
もともと紙の本が好きでしたが、楽譜のデザインも好きで、曲によってはメモだらけになっちゃうんですよ。使い込むほどクタクタになって、味が出てくる感じがたまりません!
家は紙の楽譜だらけで、引っ越しのときにはダンボール10箱は詰めました。
楽譜愛がすごい!推し楽譜を教えてください!
輸入楽譜が好きです。オタク的な観点で行くと、印刷が粗めで音符が読めないくらいだったりするんです。それでいて、めちゃくちゃ値段高くて(笑)。
私の推し楽譜は、フランスの出版社のエノックが出しているシャミナードの楽譜です。他の楽譜たちも好きです。
表紙のデザインがめっちゃきれいで、でもサイズも印刷もバラバラだったりするところがツボなんですよね。推せます。
日本の楽譜だと、なんとなく全音が使いやすくて好きです。去年、ショパンの『別れの曲』を弾こうとして、上級者っぽいから!という理由で輸入楽譜を使おうとしたら、私にはすごく難しくて。
でもその時の全音の楽譜は、右手・左手の指使いや、弾き方の指示がわかりやすくて、親切に感じました。あと開きやすいし、初めて楽譜に「使いやすい!」という感情を抱きました。
大人になってからピアノ始めたいけど、続けられるかわからなくてためらう人に、何かメッセージをお願いします。
弾きたい曲が1曲でもあると、自然とピアノの前に座るようになる気がします。いっぱい曲を聞いて、弾きたい曲や憧れの曲を見つけると、やる気が続くかも?と。
その曲を、自分で弾きたいなあと思うと、練習も楽しくできますし、そのうち人前で弾いてみたいと思うようになったり。ストリートピアノ弾いてみたい、とかでもいいと思います。やっぱり、憧れのものがあるといいんじゃないかと。
あとは私のように、楽譜が好き!とかでも全然楽しめて良いと思います。地道な練習や譜読みはいつも苦しいですが、音楽に触れられることがとても楽しいです!
ありがとうございました!
終わりに
ろわさんのインタビューを通じて、大人でもピアノを始めることの楽しさと可能性を感じることができました。また、楽譜をこよなく愛し、語ってくれたろわさんの情熱にも感銘を受けました!
楽しみ方は人それぞれですので、ピアノを始めてみたいあなたも、ろわさんのストーリーをぜひ参考にしてみてくださいね。
この記事を書いた人
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©️2023 お嬢シス