インタビュー|室内楽が得意なら教室運営向き?生徒の特性に合わせた指導ができるピアノの先生、前田真澄さん
タグ: ピアノの先生
最終更新: 2023/12/28
はじめに
ピアノ講師の前田真澄さんにお会いし、ご経歴や教室運営についてお話を伺いました。先日インタビューさせてもらったやなぎちゃんの高校時代の先輩であり、ピアノの先生でもあります。ご紹介いただいたやなぎちゃん、ありがとうございます!
プロフィール
前田 真澄(まえだ ますみ)
山形県立山形北高等学校音楽科を首席で卒業。
桐朋学園大学音楽学部演奏学科を卒業後、同大学研究科を修了。
その後ウィーン国立音楽大学ピアノ科にて研鑽を積む。
帰国した後、ソレイユ音楽事務所所属日本人アーティストとして活動を始める。
2016年に初のソロリサイタルを行い、好評を博す。
最近では室内楽曲に積極的に取り組み、様々な演奏家と共演している。
その他、コンクールやオーディションの審査員や伴奏ピアニストを務める傍ら、後進の育成に励んでいる。
現在、桐朋学園大学音楽学部附属「子供のための音楽教室」ピアノ実技科講師。
インタビュー
ウィーンへの留学、卒業後、ピアニスト・審査員・ピアノ実技の講師として活躍
よろしくお願いいたします!まず、真澄さんのご経歴について教えていただけますか?
真澄さん: よろしくお願いします。
私は山形県立山形北高等学校音楽科を首席で卒業し、桐朋学園大学音楽学部演奏学科を卒業後、同大学研究科を修了しました。その後、留学して、ウィーン国立音楽大学ピアノ科に行っていました。
その後、どのようなキャリアを歩まれたのでしょうか。
真澄さん: 私は帰国後、ソレイユ音楽事務所所属の日本人アーティストとして活動を始め、2016年には初のソロリサイタルを開催しました。最近では室内楽曲にも積極的に取り組んでおり、様々な演奏家と共演する機会も多いです。
また、コンクールやオーディションの審査員や伴奏ピアニストを務めることもあります。
現在は桐朋学園大学音楽学部附属「子供のための音楽教室」でピアノ実技科の講師としても活動しています。また、個人でも生徒に教えています。生徒の数は50人くらいですね。
生徒を理解し、合う指導ができることがいい先生の条件
先生としてのスタイルや理念を教えてください。
真澄さん: 私にとって、良い先生とは、生徒の特性を理解し、合った指導ができる人だと考えています。
「ピアノを本気で学びたい!」という意気込みを持つ生徒に対して、全力でサポートすることが私のスタイルです。
また、継続することが大切です。ピアノは一朝一夕で上達するものではありませんから、生徒との長期的な関係を築くことを重視しています。特に、大人の生徒さんの場合は、95%くらいは生徒さんに合わせているかもしれません。
コンクールは成長のための良い機会
真澄さんはコンクールにどのような考えをお持ちですか?
真澄さん: コンクールは生徒にとって、自分の演奏に対する客観的な評価を得る良い機会だと思っています。大人の場合は、コンクールに人生をかける必要はないですし、どちらかというとそうでない方が良いです。ただ、生徒さんが成長するための貴重な経験として、特定のコンクールを進めることもあります。
画一的な演奏より、いい演奏を目指してほしいと思います。日本では良いとされている演奏が、海外では全く異なる評価になることがあります。ですから、ひとつの方法に固執するのではなく、多様な可能性を探求することを重視しています。コンクールでは審査員が1人変われば評価も変わってきますし。
さまざまなキャラクターを持つ楽器をまとめる室内楽が得意な人は、教室運営も上手い
ピアノを弾く能力と、教室を運営する能力は異なりますよね。
真澄さん: そうですね。私は室内楽が得意な人は教室運営も上手だと思っています。室内楽はたくさんの楽器をまとめるのですが、楽器ごとに何となく性格の特性があるんですよね。
たとえば、バイオリンならリーダーシップがあり完璧主義。
ピアノなら、マイワールドがある内向的なタイプで、自分に対して目指すところがある人が多い。
管楽器はおおらかだし、打楽器はハイテンション、声楽の方々はエネルギッシュで情熱的、などです。
教室をまとめるためには、他の講師とコミュニケーションをとりながら、生徒を理解し、彼らの個性に合わせた指導を行う必要があります。なので、室内楽が得意!というタイプの先生には、教室運営を薦めたいですね。
発表会は本番慣れのために。人前で演奏することで表現の幅は広がる
最後に、真澄さんは発表会についてどのように考えていますか?
真澄さん: 発表会は毎年2月に開催しています。大人の参加は任意とされています。人前で演奏することを目的としていない方や、恥ずかしがる方も多いのです。発表会への参加は個々の性格や意思によって決めるべきだと思っています。
ただし、発表会は本番さながらの環境で演奏することができる貴重な機会です。本番慣れするためには多くの発表会に参加することが大切ですし、また、人前での演奏に慣れることで、表現の幅も広がっていくと思いますよ。
ありがとうございました!
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